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コラム

いま人気のアパート・マンション設備を知ろう!

新築アパートを建築する時やバリューアップのためリノベーションを考える時、どのような設備を充実させると、入居者に人気の物件となるのでしょうか?
「いま、何が求めらているのか」という入居者のニーズはオーナー様にとって大事な情報です。
そこで今回は、全国賃貸住宅新聞が発表する「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」ランキングから上位の設備をご紹介します。空室対策の参考にしましょう。

2020年度「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」ランキング

このランキングは、不動産管理会社や仲介会社から集めたアンケートをまとめたもので、年一回発表されています。2020年度のランキングは下記のようになりました。
※参照:全国賃貸住宅新聞 第1433号掲載(2020年8月27日~2020年10月5日調査)

●ファミリ―向け物件
1位 インターネット無料
2位 宅配ボックス
3位 エントランスオートロック
4位 追い炊き機能
5位 システムキッチン
6位 ホームセキュリティ
7位 浴室換気乾燥機
8位 防犯カメラ
9位 ウォークインクローゼット
10位 24時間利用可能ゴミ置き場

●単身向け物件
1位 インターネット無料
2位 エントランスオートロック
3位 宅配ボックス
4位 浴室換気乾燥機
5位 ホームセキュリティ
6位 独立洗面台
7位 24時間利用可能ゴミ置き場
8位 システムキッチン
9位 TVモニター付きインターホン
10位 エレベーター

 1~3位ではファミリー向けも単身向けも同じ設備が人気ということがわかります。では、この3つについてみていきましょう。

インターネット無料

インターネット無料物件では、オーナー様がインターネット会社と契約し導入費用を負担することで、入居者は無料でインターネットが利用することができます。
オーナー様とインターネット会社との契約内容や月額負担金により、速度やサービスの内容は変わります。また、オプションでケーブルテレビの視聴ができるものや、無料Wifi内蔵型などタイプもさまざまです。
コロナ禍によるリモートワークの導入や巣ごもり生活でオンラインツールや映画・動画配信などの利用が増えたこともあり、入居者はインターネットの通信速度を重要視する傾向にあります。「インターネット無料」「安定した通信速度」を備えることが、人気物件となるために重要といえそうです。

宅配ボックス

ファミリー向け物件のランキングで、2019年は6位でしたが、今回2位へと大きくランクアップした設備が宅配ボックスです。
コロナ禍によりインターネット通販の需要が増えたこと、対面を避けての受け渡しができること、受け渡し連絡の面倒がない、予定時間に自宅にいる必要がない、コロナ感染防止…といったことがメリットとなり人気が高まったと考えられます。
最近では宅配業者の置配サービスを利用される方も増えているようですが、玄関前ならまだしも、賃貸マンションの共用部に置くことには抵抗がある人も多く、トラブルも起きているようです。これらを受けて、不動産管理会社の方からもオーナー様へ宅配ボックスの設置を提案しています。

エントランスのオートロック

近年はファミリー・単身ともに「防犯」を重視する傾向がみられます。部屋探しの際も防犯設備が整っていることが大きなポイントとなっているようです。
建物のエントランスにオートロックという防犯設備があることで、外部の人が部屋の玄関先まで来ることを防ぐことができ、守られているという安心感があります。特にモニター付きインターホンは、来訪者の様子をモニターでチェックでき、インターホン越しでの会話ができるので、犯罪抑制にもなります。録画機能付きであればさらに安心です。
不審者やしつこいセールスなどの心配がなくなるので、女性のひとり暮らしや小さな子どもがいるファミリーに特に人気の設備です。

いま、注目されている設備は?

単身物件でのシステムキッチンの人気が高まり、ランクが12位から8位にアップしています。おうち時間が増え、充実した設備で暮らしを楽しもうという世の中のトレンドが背景にあります。また、在宅率が高くなったことで住まいの遮音性へのニーズも高まっています。
ランキングには入っていませんが、太陽光発電の導入も増加の傾向です。発電した電力は主に建物の共用部に利用されます。最近では、電力を入居世帯に振り分けて供給するというシステムを備えた賃貸住宅も登場しています。SDGsなどエコ意識の高まりからも、これから注目を集めていきそうな設備です。

まとめ

在宅時間が増えたニューノーマルな2020年は、入居者の住まい方の意識が変化、それによって人気の設備も変わっていることがわかりました。オーナー様も時代の変化や背景も考えながら、ニーズにあったものを選別していくことが、賃料アップや空室対策として物件の差別化を図るために重要です。